• 2020/04/21
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  • 留学準備

留学で失敗する原因と、失敗から学んだ留学を成功させるためにできる6つの工夫

留学したいけれど英語力が上がらなかったらどうしよう、目標が達成できなかったらどうしよう.....などと不安になる人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、留学で起こりがちな失敗例とその対策をご紹介します。留学を成功させるために、失敗の原因がどこにあるかをしっかり把握しておいて心がまえや対策をおこなうことが大切です。

留学で失敗する原因と、留学を成功させるためにできる6つの工夫

留学で失敗する原因と、留学を成功させるためにできる6つの工夫

さっそく留学で失敗する原因と対策をみていきましょう。おもな失敗例を6つとその対策をご紹介します。実際の留学生の、成功といえる工夫や失敗を挽回させた方の工夫もお伝えするのでぜひ参考にしてくださいね。

留学の失敗例①英語力不足

留学の失敗例①英語力不足

海外に留学すれば英語が話せるようになるのだから、出発前はそこそこの勉強でいいのではないか……と思っていませんか?ですが実際は、留学すれば英語力がかんたんに上がるという甘いことはありません。また、事前の英語力は高ければ高いほど留学を成功に導きやすくなります。むしろ、英語力不足が原因でいろいろな失敗が起こる可能性が高まります。

クラスが日本人だらけになる可能性が高まる?!

たとえば語学学校に通う場合、入学時のクラス分けテストによって自分の入るクラスが決まりますが、日本人は平均的に中級クラス前後に集中する傾向があります。つまり、せっかく英語を勉強するために海外の語学学校へ行ったのに、クラスメイトは日本人だらけということが起こってしまうのです。日本では英語は得意だったから上級に入れるだろうと思っていた人でも、インタビューテストが足をひっぱり、結果、中級クラスになることが多いようです。

せっかく日本人率が低い学校を選んでも、クラスが日本人だらけということもあり得るのです。もちろん、中級クラスや日本人が多いことが必ずしもよくないということではありません。ただ、日本人が多いばかりに甘えが生じ、当初の目標を見失ってしまう・・という方もいるようです。また、クラスで行う文法の勉強がかんたんすぎるという声も聞こえてきます。

出発前にやっておきたいこと

対策としては出発前に文法や語彙に加え、スピーキングやリスニングも磨くことが挙げられます。上級クラスになっていくと会話が苦手な日本人は、少なくなる傾向があります。また、内容もレベルアップするので、授業にも課題にもついていくのが大変になるかもしれません。その分、頑張り次第で英語力が伸びていくでしょう。ワーキングホリデーでは英語力があればローカルカフェで採用されることもあるでしょう。

出発前にはエージェントの英会話レッスンを受講したり、通勤・通学中はアプリで勉強するなど、出発前にできるだけ英語力をアップしておくことをおすすめします。

留学中は、初めての出会いだらけで自己紹介をする場面が多いもの。出身地のこと、日本のこと、自分の趣味や仕事や専攻について、家族のこと、などを具体的に言えるように準備しておくといいですね。

留学の失敗例②積極性がない、間違いを恐れすぎている

留学の失敗例②積極性がない、間違いを恐れすぎている

日本人留学生について、海外の学校スタッフから「礼儀正しい」とよく言われますが、同時に「間違いを恐れすぎている」「シャイ」ということも言われがちです。日本人留学生は正しい文法で話そうとするので、いったん頭で文章を組み立ててから話す傾向があるそうです。

いっぽう、他の国の留学生は、発音がうまくなくても、文法が間違っていても思ったことをどんどん発言します。日本人は考えている間に発言の機会を逃したり、消極的な人が多いため発言数が少なくみえるのだとか。そうするとせっかくその国の言葉を学びにきたのになかなか語学力が伸びません。

語学学校では図々しく!間違ってOK!

もちろん、日本人全員が消極的だったり間違いを恐れすぎているということではなく、積極的な方もいるでしょう。そういう方は、留学先でも積極的には発言しましょう。そうでない方は「文法は間違ってもOK」「発言することが大事」と肝に銘じておきましょう。間違いから学ぶことはたくさんあります。正しく話せないから語学学校に来ているんだ、ぐらいの図々しさがあってもいいのかもしれません。

留学の失敗例③日本人同士で行動する

留学の失敗例③日本人同士で行動する

せっかく海外に留学しても日本人留学生で友だちになり、学校の帰りや週末をいつも一緒に過ごしていては、なかなか語学力が上がりません。郵便局の使い方、ATMの使い方、銀行口座の開設の仕方など、すべて日本人の先輩留学生に同行してもらい教えてもらった、という人もいるようです。本来は、英語圏なら英語で銀行員にたずねるなどとすれば活きた英語に触れるチャンス。苦労すればした分だけ、英語力も伸びるのにもったいないですよね。

日本人と離れたいと考えていることを伝えてみるのもアリ?!

いったん日本人のお友だちとは離れてみるのもひとつです。気まずくなるのでは、と懸念するなら、お友だちに自分の気持ちや目標を話してみるのもいいかもしれません。留学生ならきちんと自分の目標や信念を伝えれば理解してくれる人が大半でしょう。なかには「自分もそうしなくては」と思いなおす人もいるかもしれません。

ある韓国人留学生が流暢な英語を話していた話

私がイギリスのボーンマスの語学学校に短期留学したときの韓国人留学生についてご紹介させてください。絶対に韓国人グループと一緒に行動しない20代前半ぐらいの韓国からきた大学生(女性)がいました。その語学学校は韓国人やヨーロッパ各国からの留学生が多い学校で、休み時間になると中庭に留学生が集まります。だいたい韓国人は韓国人グループで、スペイン人はスペイン人グループで、というようにそれぞれの国の留学生で集まり、休み時間はワイワイしています。

ところが、その韓国人の彼女は、休み時間になっても韓国人グループの輪に入ることはありません。いつもヨーロッパからきた留学生グループと行動を共にしていました。休み時間だけでなく放課後も。いつもヨーロッパの留学生たちと一緒に行動しています。

韓国人のお友だちと話すときは言葉は完全に英語。相手が韓国語で話しかけてきても、英語で返すことを貫き通していました。そしてそんな彼女の英語の流暢なこと。他の韓国人と比べても抜きんでていました。もちろんクラスもヨーロッパからの留学生が多い上級クラスでした。彼女の意思の強さは英語力アップにつながっていたといえるでしょう。私にとってもとても刺激を与えてくれる存在でした。

これはほんの一例ですし、ちょっと極端と思われる方もいるかもしれません。日本人と過ごすことのメリットもたくさんあるでしょう。ですが、留学の目的が語学力の向上の場合は、ここまでやってみるのも一つの方法です。日本人のお友だちとは離れてみて、英語を使う機会を増やしてみてはいかがでしょうか。

留学の失敗例④慣れてくると目標を見失う

留学の失敗例④慣れてくると目標を見失う

留学生活に慣れてくると、楽しくなってしまい出発前に立てていた目標を見失ってしまうことがあるようです。本当は英語を使う環境に身をおきたくて、週末は習いごとをしようと考えていたのにパーティ三昧になってしまったり。慣れてきたからと、ホストファミリーとのコミュニケーションを怠ってしまったり。人間だから誰にでもそういう時期があるのも無理はないと思います。ですが、そういう期間が続いてしまい、目標を見失ってしまうのは、とてももったいないことですよね。

出発前に目標を立てて書きとめておく!

そこで、出発前に目標をできるだけ具体的に立てることをおすすめします。目標はきちんとノートや手帳などのなにかにまとめておくようにしましょう。たとえば、「○ヵ月目までにインターンシップに参加する」とか、ワーキングホリデーなら「○ヵ月目からローカルカフェで働く」など。

TOEICやTOEFLなどのスコアの目標を立てるのもおすすめ

シンプルですが、TOEICやTOEFLなどのスコアを目標値に掲げるのも視覚的に伸びがみえるのでよいのではないでしょうか。その際は出発前に受験してスコアを測っておくとよいですね。帰国時のスコアが楽しみになり、やる気につながるはずです。長期留学であれば、留学先でも模擬テストなどを受講する機会もあると思いますので、自分の伸び具合を途中でチェックしてみるとなおいいですね。目標に対して順調なのかどうかかがみえてくるので、励みになったり、勉強方法を見直したりするきっかけになるでしょう。

目標を立てるだけじゃダメ。現地では現状チェックを!

ただ、目標を達成できるよう留学中に自己管理することが大切です。目標を達成するために逆算して、やらないといけないことなどを考える必要があります。たとえばインターンシップに参加するには、英語力をどれぐらい伸ばさないといけないのか、また、ローカルカフェで働きたいなら、いつ頃から働きたいかという目標を立てると思いますが、そうすると自ずと、レジュメ作りや応募の期間も決まってくるでしょう。

また語学力も必要ですよね。そして、留学中は自分の立てた目標と現状を定期的に照らし合わせて自分を律するようにします。もし、現状がうまくいっていないようなら自分に課題を増やすなど工夫できることがあるはずです。

ワーホリに参加したSさんが途中で挽回できた話

カナダのバンクーバーにワーキングホリデーで渡航した、ある社会人の女性についてご紹介します。出発前、彼女はローカルカフェで働くという目標を持っていました。しかし現地到着後も、英語力が不十分だからか、ビザという期限付きだからか、応募しても不採用続きで思うようにいきません。そして彼女がとった行動は、レジュメをたくさん作ってありとあらゆるカフェに直接出向き、オーナーさんに挨拶して直談判をしてまわる、というもの。

積極性ややる気がかわれたのか、無事にあるローカルのカフェに採用されたのでした。本人は「数打てば当たるの精神でいった」ということですが、それも一理あるでしょう。また、直接出向いたことでアピ―ルになったのではないかなと思います。レジュメだけでは分からなかった彼女の人柄などが伝わったのもよかったのかもしれません。

目標をたてて、自分で管理する

留学の目的は人それぞれなので、目標は小さなことでも大きなことでもなんでもよいと思います。ですが、目的が果たせなければ帰国時に、不完全燃焼と感じてしまったり、留学を失敗と感じてしまったりするかもしれません。目標をしっかり立てて留学中も管理するようにしましょう。それができるかどうかは留学の成功や満足度に大きく関わってくるはずです。

留学の失敗例⑤ネイティブと活きた英語を使うチャンスが少ない

留学の失敗例⑤ネイティブと活きた英語を使うチャンスが少ない

語学学校では、ネイティブスピーカーは先生のみで、生徒は留学生なので非ネイティブです。もちろん、留学生同士が切磋琢磨して授業に参加するのは一定の英語力アップにつながるでしょう。しかし、習ったことを実際の英語環境でアウトプットする機会がないと、せっかく習ったことも身につきにくいようです。英語環境で苦労するからこそ、英語力がアップするといっても過言ではないでしょう。

英語環境を自分で作り出す

そこで、とくに語学学校に通う人は、英語環境を自分で作り出すことが大切です。滞在先をホームステイにすると、英語を使う機会を得ることになるのでいいですね。ほかにも、ビザの条件が合うようであればインターンシッププログラムで現地企業で働く体験をする、ボランティアに参加するのもいいでしょう。

現地の人が通う料理教室、ダンス教室、フラワーアレンジメント、テニスなどの習いごとに通う方法もあります。ワーキングホリデーなら、ジャパニーズレストランではなく、ローカルカフェなど地元の人が働くお店や企業でアルバイトに就けるとよいですね。

留学の失敗例⑥情報収集をしておかなかった

留学の失敗例⑥情報収集をしておかなかった

情報収集をしておかなかったばかりに留学が思ったものにならなかった、という人がいます。現地でインターンシップをしたい、語学とダンスのダブルスクールをしたいなどの場合、ビザの条件に合うのかどうかや、行きたいダンススクールが周辺にあるのかを調べておく必要があります。

また、日本人が少ないところに行きたかったのによく調べなかったために、学校やその都市に日本人が大勢いたというケースもあります。短期留学したものの楽しくなって留学を延長したくなったけれど、ビザの延長が不可能だった、航空券の帰国日を変えられなかった、なんていうことも。

行ってからではなく事前の下調べが肝心

現地で臨機応変に対応できるようなささいな問題であればよいですが、留学も目的やこだわりはそれぞれ違いますよね。自分にとって取り返しのつかないことになることがないよう、情報収集をして留学準備を進めることが大切です。

「とりあえず行ってから調べればいいや」という姿勢は厳禁。とくに、観光ビザ、学生ビザ、ワーキングホリデービザなどのビザの種類によって行動が制限されることもあるので注意しましょう。

留学前の目標設定や準備と留学中の目標管理は超重要

留学前の目標設定や準備と留学中の目標管理は超重要

留学で失敗する人のよくある例をご紹介しましたが、いずれも目標を具体的に立てることで回避できます。目標を立てると、目標を実現できるのはどういう留学なのかと情報収集もすることになります。出発前の英語力の目標があれば、勉強も集中して取り組むことができるでしょう。いろいろな失敗例とそれに対する対策を述べましたが、とにもかくにも目標設定や下調べと、目標をしっかり管理することが大切といえます。

まとめ

まとめ

いろいろな経験をして学ぶことも多い留学は、その結果や成果を「失敗」「成功」とひとことでまとめられるものではありません。ですが今回はひとつの目安として英語力が上がらなかった人や、目標を達成できなかったことを「失敗」というくくりにしてお話させていただきました。

留学の失敗例を目にすると不安になる方もいるかもしれません。でも、きっとしっかり目標を立てれば自分の留学を成功させることができるはずです。留学やワーキングホリデーはしなくても生きていけます。わざわざ異国の地に住むのですから、言葉の壁だけでなく文化の違いなど戸惑う面も多々あるはずです。

それでも留学をしたいと思ったり、留学を考えている時点で、内に秘めたなにかの想いや情熱があるのではないでしょうか。海外が好き、異文化を学びたい、そんな気持ちからスタートした方も少なくないでしょう。どんな動機であれ、せっかく留学するからには、自分にあった目標をたてて、困難も含めて有意義な留学生活を送っていただきたいなと思います。

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このコラムの著者

Risa_Taguchi

中学生の頃から当時の人気ドラマ「ビバリーヒルズ高校白書」の影響で海外の高校に憧れを抱く。高校1年の夏休みにカナダに短期留学。カナダの魅力にはまり、高校2年のときに、カナダの高校へ交換留学をする。大学在学中、アルバイトでお金を貯めては、イギリスに短期留学やアメリカ、カナダなど海外旅行へ。大学在学中のアルバイトは、外資系留学エージェントで留学出発前の高校生の英会話講師、ファーストフード店員など。卒業後、OA機器メーカー勤務を経て、大手留学エージェントへ転職。13年間勤務し、留学カウンセラーや留学プログラム企画に携わる。 この著者の投稿一覧 >>

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