• 2022/01/25
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【カナダで就活必勝法】現地の就活事情を、現地⼤卒の私がお伝えします!〜パート1〜 ⾃分磨き編

皆さん、こんにちは!今回の記事は、カナダでの就職活動について書きたいと思います。
⽇本でさえ⼤変な就活…。異国の地でそれをするのってかなり無茶なことなのでは…?!と思いますよね。私はカナダの州⽴⼤学を卒業し、現地で就活した後に現地企業で働きましたが、就活中は⾊々と半信半疑で進めた感じでした。なぜそうだったのかを振り返ると、就活に関する情報が圧倒的に少なかったことが原因かなと思います。これから現地⼤学を卒業する⽅でそのままカナダで就職したい⽅や、ワーキングホリデービザを使って渡加予定でオフィス系の仕事を探したいと思っている⽅にも役に⽴つ内容ですので、がっつり読んでいってください☆ まずは、就活の前段階「⾃分磨き編」からご説明します!

カナダの就活とは何か

カナダの就活とは何か

カナダの就活は⽇本のそれとかなり違います。⽇本とカナダの就活の⼀番にして最⼤の違い、それはカナダでは新卒採⽤の概念がないことです。これは就活する上でかなり重要なことです。なぜなら、就活開始段階から必要となる⾏動⼒が段違いだからです。⽇本だと多くの企業は、新卒者を⼀⻫採⽤するために企業説明会や選考会といったものを⾏いますよね。学⽣は在学中からこういったものに参加し情報を集め、⾃分が狙いたい企業を絞り込み本格的な就活に備えると思います。しかしながら、カナダではそういった機会が⼀切ないのです!

では、そもそもカナダの企業はどのように⼈材を募集するのでしょうか?それは⾄ってシンプルで、企業内に新しいポジションができたり既存のポジションに空きが出たらです。そのため、出てくる求⼈が職歴のあるプロフェッショナル向けで、就労経験のない新卒者だとそもそも応募すらできないこともあります。これがカナダでの就活が難しい原因だと思います。またこういったシステムのため、職の内定を何ヶ⽉も前に貰っておき卒業と同時に就職することはカナダではありませんので、学⽣が職を探し始めるのは⼤学を卒業してからになります。ここも⽇本とは⼤きく違いますね。

新卒者はすでに職歴のあるプロフェッショナルとポジションを争っていかなければならないことが多いので、「ただ⼤学を卒業しただけ」や「企業にアピールできることってなんだろう?」な状態で職探しに挑んでしまうと、確実に惨敗します。職歴が劣ってしまうのは新卒者にとってどうしようもないですが、だからと⾔って諦めるのは早いです!新卒者にも、学⽣だからこそ実⾏可能な他志願者と区別する⽅法があります。ここから、⾃分の魅⼒を増やすための⾏動を具体的に説明していくので、皆さまも在学中はこれを意識して ⾏動するようにしましょう!

在学中にすること「⾃分磨き」

在学中にすること「⾃分磨き」

忙しい学⽣⽣活の中で⾏えることには限りがありますが、学⽣だからこそできることも沢⼭あります。以下に、私が在学中に就活を⾒据えてやったことを書き出していきます。内容によっては、⽇本の⼤学に在学中の⽅やこれから渡加予定の社会⼈の⽅でも実践できますので、準備のご参考にしてください!

◆インターンシップ、ボランティア活動をする

インターンシップは学校主導のCo-opプログラム(有給インターンシップ)への参加でも良いですし、⾃主的に⾒つけて経験するものでも価値があります。というのも、学⽣でありながらプロフェッショナルな職歴を得るには、インターンシップしか⽅法がないからです。(カナダのアルバイトは飲⻝系がほとんどのためです)

ビジネス、ツーリズム、ホスピタリティー系の学部は、プログラムの⼀環としてインターンシップが組み込まれている⼤学が多いと思いますので、所属学部でインターンシップがあれば必ず経験してください。

他学部だとインターンシップの機会はなかなか巡ってこないと思います。プログラムに組み込まれていないことが多いですし、研究系の学部はやはり研究することに意義があり、ビジネス系学部のように実地経験をそこまで重要視していないためでもあると思います。では、他学部の学⽣はどうしているのかと⾔うと…、⾃分からインターンシップを作っ ちゃうのです!

私は⽂学部でしたのでプログラムとしてのインターンシップはなく、また⽂学⽣として挑戦できるインターンシップの募集も当時は⾒つかりませんでした。そのため、⼤学の⽇本語クラスで教授のアシスタントをさせて欲しいと、⽇本語クラスの教授に直談判しに⾏きました。教授はカナダ⼈だったので、クラス内に⽇本⼈がいることで学⽣のモチベーションアップになると判断してもらえたのだと思います。提案は受け⼊れてもらえ、週に3クラス分アシスタントとして補佐やチュートリアルを⾏いました。ポジションは無償でしたがとても良い経験になったと思います。また、ボランティアは市のゴミ拾い活動や、市主催のイベントで単発のものに複数参加しました。

ボランティア活動は単発のものが多く、⻑期のものだとしても業務内容はシンプルなことが多いです。インターンシップは、たとえ無償でもボランティア業務より責任感が伴う作業を任せてもらえますし、場合によってはプロフェッショナルと遜⾊ない内容を経験させてもらえることもあります。インターンシップとボランティアは両⽅経験しておくと就活においてとてもプラスになるので、積極的に探して複数の内容を経験していきましょう☆

◆クラブ活動に勤しむ

⽇本の⼤学には「サークル」という、学⽣が⾃分で⽴ち上げた課外活動を⾏う団体がありますよね。サークルはスポーツ系・⽂化系と多岐に渡ると思いますが、カナダの⼤学にも似たコンセプトで「クラブ」というものがあります。ただし、クラブは⽂化系のものがほとんどで、その多くは学科から派⽣しています。たとえば、私のいた⽂学部では、歴史学科の⽣徒が活動する「History Club」、社会学科の⽣徒が活動する「Sociology Club」、英⽂学科の⽣徒が活動する「Literature Cub」などがあり、それぞれのクラブがユニークに活動していました。

クラブ活動を就活に活かすために⼤事なのは、活動内での積極性と⾏動⼒です。そのためには、集まりにただ参加するのではなく、クラブ役員などの主要メンバーになることが重要です。例えば、私はSociology Clubに所属していましたが、クラブ内の活動で、地域の低所得シングルマザーを⽀援しているNPO団体と協⼒し、彼⼥らを⽀援するための寄付 ⾦集めのイベントを企画しました。また、社会学のテーマに沿った内容のドキュメンタ リー映画を⼤学の⼤講堂で放映し、社会学⽣以外にも興味関⼼を持ってもらうイベントを ⾏いました。映画の放映という⼀⾒シンプルで⼩さなイベントでも、実施⽇までには幾度もの話し合いや宣伝をする必要があり、その中で、企画⼒、組織⼒、リーダーシップが求められました。こういった経験が⾃身のスキルアップになりましたし、活動を通して学科の教授とも密接に関われたので、クラブ活動は良いこと尽くめだと思います!

◆フィールドスタディーをやる

フィールドスタディーとは実地研修のことで、学科により様々なものがあります。例え ば、地質学では実際に断層などの地質が確認できる場所に⾏ってそこで研究したり、アドベンチャーツーリズム学では雪⼭にヘリスキー研修をしに⾏ったりと、その学科で学ぶ内容に⼀番適した場所に赴き課題をこなします。私は⼤学3年次に、東ヨーロッパ3カ国における少数⺠族であるロマ⼈についてのフィールドスタディーに参加し、現地に6週間滞在して研究と課題をこなしました。

フィールドスタディーで得られるものは、計画性、積極性、能動性です。例えば、私は18 名の学⽣と共に東欧に⾏きましたが、皆の研究内容はバラバラでした。私はロマコミュニティー内部の社会格差について研究しましたが、⽩⼈社会にあるロマ⼈の差別について研究した学⽣もいれば、ロマコミュニティー内で⾳楽がもたらす社会調和について…なんてユニークな研究をした学⽣もいました。同じ現場で⾏う研究でも、それぞれが必要なことが違うため単独⾏動が基本でしたし、いつまでに誰にインタビューするか、その話を元に何を推察し次にどう動くのかといったことを決めるのは全て⾃分でした。現地での時間は限られているので計画的に物事を決めて動かないといけないですし、思い切りや度胸も必要でした。どのフィールドスタディーも参加できる⼈数は限られますし、内容が特殊なことも多いです。でもだからこそ、そこで得られる経験は⼤きなものとなりますし、⾃分しか体験していないユニークなものとなります!

◆ジョブフェアに出る

ジョブフェアは毎年2⽉辺りに⼤学主催で⾏われるもので、企業がブースを出したり、 キャリア担当官が講習会を⾏なったりする催しのことです。規模に違いはあるかもしれませんが、州⽴⼤学ではどの⼤学でも開催されていると思います。ジョブフェアへは在学中にまず1度⾏ってみてください。どんな企業が来ているかを⾒られますし、ローカル企業が多く来るので、企業の⽅達と話をして雇⽤のトレンドなどを聞き出せるとVery Goodだと思います。その時は就職に繋がらなくても名刺をもらい⾯識を持っておけば、その企業で求⼈がでる時は声をかけてもらえるかもしれませんし、卒業後に⾃分から連絡することもできるので良いことづくめです!

また、多くの留学⽣はアメリカ・ボストンで⾏われるキャリアフォーラムへも参加しています。こちらは有名なのでご存じの⽅も多いと思いますが、北⽶企業と⽇本企業が主だってブースを出す⼤規模なフェアで、⽇本企業に⾄ってはこのキャリアフォーラム期間中に⾯接をし内定を出すところも多数あります。⽇本で働きたい⽅には勿論Big Chanceですし、カナダで就職を⽬指す⽅も情報収集や⾃分試しができるので、参加する留学⽣は多いです。

◆推薦状の当てを作る

パート2〜就活編〜で詳しく説明しますが、カナダの履歴書は「Recommendation」という⾃分を推薦してくれる⼈の連絡先や情報を書く欄があります。Recommendationは、応募するポジションがプロフェッショナルであればある程必須であり、誰なのかがとても重要です。Recommendationとは、即ち⾃分がどれだけ有⽤なのかを保証してくれる⼈たちのことで、通常は2、3名になってもらいます。企業が求めるようであれば、⾃分の⼈柄や適性を綴った推薦状を書いてもらうこともあるので、⾃分のことをよく知る社会的信頼がある⼈になってもらいましょう。

職歴がある⽅であれば前上司などに頼みますが、新卒者はやはり⼤学の教授になってもらうのが⼀番良いですし⾒栄えします。ですが、教授だからといって頼めばなってもらえるかといえばそうではないです。教授は何百⼈という学⽣相⼿に講義を⾏っていますし研究もあり多忙です。教授に直接的なメリットはないのに、わざわざRecommendationを引き受けたくなる学⽣とはどんな学⽣だと思いますか?それは「頑張っている」「真⾯⽬に物事に取り組んでいる」「信頼できる」学⽣です。なので、快くRecommendationになってもらうためには、何より⾃分のそういう点を教授に知ってもらわないといけないのです。そのためには、例えば、教授のOffice Hours(学⽣が教授のオフィスを訪ね⾃由に質問したりできる時間)に定期的に通い⾃分の⼈柄を知ってもらったり、それこそクラブ活動を通して学科の教授と距離を縮めていくのも効果的です。教授と地道に関係性を築いていければ、⼤概の教授はRecommendationを引き受けてくれると思います!

私の場合は学内でインターンシップをしたので、その⽇本語教授と社会学で特に親密だった教授の⼆⼈にお願いしました。Recommendationのバリエーションを増やすという点においても、学内・学外の活動を両⽅積極的に⾏なっていくことが⼤事です。

◆キャリアセンターに通う

⼤学にはキャリアセンターと呼ばれる、キャリア形成の⼿助けをしてくれる部署があります。キャリアセンターではカウンセリングをしてくれたり、履歴書の書き⽅を指導してくれたりしますので積極的に使いましょう。私は在学中に幾度かカウンセリングをしてもらい、⾃分が学んでいる社会学という学科が就職先でどのように活かせるかといったことを諭して(⁈)もらいました。それにより、⾃分が思ってもみない分野の企業を狙えることも知りましたし、⾃分では気がつけなかった⾃身の適性も知ることができました。

まとめ

まとめ

在学中にやったこと、その全ては「⾃分が経験を得るため」であり、そして「コネクションを作る」ためでもありました。ただクラスを履修し卒業するだけでは不⼗分。それでは就職までの道は⾮常に困難なものになります。少しでも進みやすくするために、⾃分の強みを作り、それを後押ししてもらうための⼈脈を広げましょう! 今回のパート1、就活の前哨戦で⼤事になるポイントをおさらいです!

→ 敵は職歴のあるプロフェッショナル
→ 職歴では勝てない、なら、他の部分で⾼感度UPを狙う
→ そのために学⽣であることをフルに利⽤してできることをする
→ 誰でもしていることではなく、⼀部の意識の⾼い⼈がしていることをする
→ いかに⾊んなことを経験するかがカギ
→ そしてその活動を⾒守ってくれている⼤⼈とのコネを作る

在学中にここまでやっておければ、卒業後の就活も安⼼して取り組めると思います。次回のコラムでは、実際の就活編(就労ビザGET、履歴書、⾯接など)をお届けします!お楽しみに☆

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このコラムの著者

らいちゅう

小学生でオーストラリア、高校生でカナダへ短期留学を経験。
18歳からはカナダの大学へ進学し、学生と社会人で6年滞在しました。
2019年に仏語を習得すべくフランス・アヌシーに留学。現在もフランスに住んでいます。
趣味はフィルム写真を撮ること、美術館巡り、旅行も好きです。(^▽^)/
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カナダ、アメリカ、フィジー、ニュージーランド、オーストラリア、フィリピン、台湾、タイ、イギリス、フランス、ベルギー、イタリア、クロアチア、チェコ、スロバキア、ウクライナ、ポーランド、スイス、ギリシャ、モナコ公国、オーストリア、オランダ、モンテネグロ、ボスニアヘルツェゴビナ この著者の投稿一覧 >>

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