• 2017/11/15
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  • 留学準備

留学は、良い体験ばかり追い求めると損をする?!さまざまな体験をしたもの勝ちと知ろう!

留学する人は誰でも、留学中は何もトラブルも無く、楽しい体験だけで終わることを願っている人がほとんどだと思いますが、いかがでしょう?

しかし、私はよく留学生に次のように言うことがあります。それは、

「留学生活中は、良いこと、悪いことを問わず、体験したもの勝ち」

ということです。ちなみに、ここで言う、“良いこと”・“悪いこと”とは、言いかえると、自分にとって都合の良いこと、悪いことという意味です。

人が一番、学べるときはどんな時?

人が一番、学べるときはどんな時?

「え?どうして都合の悪いことも体験する必要があるの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんね。

しかし、実際に留学中に何もトラブルもなく、すべてが順調に終了したらどうでしょうか? 普通に考えれば、それが理想的のようにも思えますが、実は、人間的な成長という観点からすると、あまり効果的ではありません。なぜなら、人は、思い通りにならない経験やトラブルを通じて磨かれることが多いからです。つまり、海外で遭うかもしれない、さまざまなハプニングやトラブルなども、それを克服していく過程の中で私たちは大きく成長できるのです。好ましくないと思える経験も、実は自分を磨く良い布石となるのです。

教育改革実践家の藤原和博氏の著者「10年後、君に仕事があるか?」(ダイヤモンド社)の中にも、「子育て3原則」のひとつに、「海外を経験させる」と紹介しています。その理由は、語学留学・ホームステイ・寮滞在などは、不便や不都合にあふれていて苦労してコミュニケーションしないと切り抜けられないような経験がたくさんできるからと述べられています。

そうなんです。海外生活をしていると、言葉の問題やカルチャーショックなど環境適応に関すること、あるいは人間関係でのトラブルといったようなさまざまな難問が生じるものです。でも、それに対処していくうちに次第に精神的に強くなり、逞しくなっていくのです。

よく留学前に引っ込み思案だった人が、海外生活後、見違えるほど行動的になったという人もいますが、海外は当然、異文化ということもあり、自分から物事を発信しないかぎり、相手には理解してもらえないし、物事が前に進まないのです。従って、そんな海外生活に適応するためには、「周りが」、ではなく、「自分が」変わるしかありません。ですから、否が応でも積極的な自分にならざるを得ないのです。

50代で留学した女性から教わった留学生に向けての教訓

50代で留学した女性から教わった留学生に向けての教訓

以前、50代でボストンへ語学留学をした女性がいましたが、彼女からこのように言われた事があります。
「本橋さん、これから留学しようとする人たちに是非、このように言ってあげてください。『トラブルは恐れずに、むしろ歓迎しなさい』」と。

どういうことかと尋ねると、「トラブルがあると、人間だれでもそれを解決するために必至に自分の状況を理解してもらおうと英語を人に話すようになるでしょ。そんなときが一番英語が上達するのよ。しかもトラブルを克服する過程で人間的にも成長もできるわけだし、一石二鳥でしょ。」
とても説得力のあるアドバイスでした。
ちなみに、その女性はその語学学校では、日本人留学生以外からもいろんな相談を持ちかけられるような魅力ある存在でした。

失敗やトラブルを恐れ、良い体験ばかり追い求めると、萎縮してしまい、なかなか積極的になれないものです。

留学中は、トラブル体験を1ポイントとして加算してみよう!

留学中は、トラブル体験を1ポイントとして加算してみよう!

失敗やトラブルは是非、自分の中でポイント制にしてメモしておきましょう。
それらが生じるたびに、ポイント1を加算するのです。決してマイナスにしないでください。それを乗り越えることができたときは、さらに+2ポイントです。これは決して気休めではありません。自分にとって不都合なことを克服できたときは、間違いなくそれが起きる前よりも少し成長しているのですから。つまり、トラブルは拒絶するものではなく、ウェルカムという発想です。

ちなみに、留学生最大の就活フェアであるボストンキャリアフォーラムでの企業面接でよく聞かれる質問の中に、「留学中、どんなことがたいへんでしたか?それをどのように克服してきましたか?」があるそうです。

企業はそれを聞くことで、あなたのストレス耐性や行動特性を見ているのです。つまり、あなたの留学中の成長度合いをその質問から推測するわけですね。それらは企業面接の場でも話のネタになるということです。

まとめ

留学は、良い体験ばかり追い求めると損をします。良い体験、悪い体験両方が自分を成長させてくれるかけがえのない自分の宝物になると知ってください。

「海外生活では、良いこと、悪いことを問わず、体験したもの勝ち」

この意味をご理解いただけたでしょうか?
このような発想を持ち海外生活を続ける事で、帰国する頃には、あなたは益々人間的にも幅の広い、そして魅力的な人物になっていることでしょう。

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このコラムの著者

あうとりがー

有限会社あうとりがー 代表取締役
●国家資格 2級 キャリア・コンサルティング技能士
●国家資格 キャリアコンサルタント
●総合旅行業務取扱管理者

大学卒業後、ファイナンス会社入社。その後渡米し、帰国後、スイスに本部を持つ、世界最大級の国際教育機関の日本支社に11年間勤務。2003年に独立し、留学コンサルティング会社、有限会社あうとりがーを設立。その後、留学生の出口である帰国後の就職・キャリア教育の重要性に着目し、2010年、留学生向け就職支援・研修会社にて留学生のキャリア支援にも携わる。その経験を生かし、現在、自社において、留学およびキャリアの両面から留学生を支援している。国内初の留学・キャリアコンサルタントとして活動中。
 
これまで 留学生支援を開始以来、25年間で、のべ10,000 名を超える留学生に接し、留学希望者や留学生帰国者対象に留学・キャリア講演をはじめ、キャリアコンサルティング・就職支援を行なう。
 現在、一般社団法人JAOS海外留学協議会【 Global ACE 】(厚生労働省委託事業)において全国のキャリアコンサルタント 31名をまとめるスーパーバイザー役を担当し、キャリアコンサルタントに対して、留学生に対峙する際の助言・指導を行っている。 この著者の投稿一覧 >>

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