• 2018/03/13
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【アメリカ大学留学】4年間の全費用徹底解説と節約術

アメリカでの大学留学を目指すにあたって、気になるのが費用ですね。アメリカの大学の学費が高いというのは有名な話ですが、大学留学には学費以外にも家賃や生活費、健康保健、ビザ・パスポート申請料、渡米前の健康診断費用、旅費など、様々な費用がかかります。

アメリカの大学を卒業するためには、4年間で合計いくら準備しておけば良いのでしょうか?
今回はアメリカの大学留学にかかる費用と費用を抑えるコツを、筆者の経験をもとにご紹介します。


*円換算は全て1ドル110円としています。

1. 学費・教材費

1.	学費・教材費

一番大きな出費になる学費ですが、私立、州立、4年制、2年制、また学部によっても実に様々です。まず、私立大と州立大の学費の違いですが、留学生にとっては基本的にどちらでも大差ありません。州立大学はその州に住民票があり税金を払っている人に限り学費が安くなりますが、留学生は税金を納めていないので州立でも安くなることは無いからです。

4年制大学の学費は最低年間300万円、名門大学になると年間で600万円ほどかかるところが多いです。一方、いわゆるコミカレと呼ばれる2年制大学は100万円程度で通える大学が多いです。学費を抑えるために、コミカレ卒業後に4年制大学の三年次に編入する人は、アメリカ人でも多くいます。

また、基本的にリベラルアーツと呼ばれる文系の学部が最も学費が安く、理系や芸術系の学部はその他の学部よりも年間数十万円高くなります。

アメリカの教科書は1冊50〜100ドルほどで、各教科につき2、3冊購入する必要があります。1年間で10科目取るとして、年間で1000〜2000ドル(約11万円〜22万円)ほどになります。また、理系や芸術系の学部では、実験に使う道具や楽器や画材などの費用も加わります。


<費用を抑えた場合の早見表>

学費 年間 100万円〜 (3年次以降 300万円〜)
教材費 年間 11万円〜

計:111万〜(311万〜)

―費用を抑えるコツ

―費用を抑えるコツ

・1、2年次はコミカレに通い、その後4年制大学に編入して授業料を抑える。

アメリカで大学留学をする際に最も節約できる方法は、コミカレ通うことです。筆者は1年目から4年生大学に通っていましたが、友達の留学生には1、2年時をコミカレと呼ばれる短大で過ごした人もいました。例えば、その子はペンシルバニア州のコミカレに2年間通い、授業料は2年間で約260万だったそうです。一方4年制大学のペンシルバニア州立大学の授業料は、2年間で約750万ですので、コミカレに通えば2年間で約500万円の節約ができることになります。コミカレと呼ばれる短大は費用が安いだけでなく、4年制大学に比べて入学基準も簡単なので、英語力や学力に自信がない人も、まずはコミカレからスタートすることをオススメします。

・中古の教科書を買ったり、レンタルしたりして教材費を抑える。

アメリカの大学の教科書のほとんどは「新品購入」「新品レンタル」「中古購入」「中古レンタル」の選択肢があります。また、大学によっては各教科書1、2冊ずつ、図書館で無料貸出している場合もあります。値段としては新品で100ドル、新品レンタルで80ドル、中古購入で70ドル、中古レンタルで60ドル、図書館では無料といったところです。筆者は節約のため、教科書は必ず中古かレンタルか図書館で借りていましたが、図書館の教科書や中古の教科書は数に限りがあるため、新学期が始まってすぐに借りに行かないと他の生徒に取られてしまうことも多くありました。

・奨学金を狙う

最後に奨学金についてです。奨学金は非常にハードルが高く、超優秀な留学生に限った話ですが、奨学金をもらうことで学費の一部をカバーすることができます。アメリカの大学や政府は様々な返金不要の奨学金を用意しており、そのほとんどはアメリカ国籍を持つ人しか応募できませんが、ごく稀に、アメリカ国籍を持たなくても応募できるものもあります。ただ、留学生用の奨学金は倍率が高いので審査がもの非常に厳しいです。例えばまず当然良い成績を取り、課外活動などでもその学年の生徒会長だったり、非営利団体を創立して社会貢献していたりというリーダーシップの実績があり、さらにそのほかの応募条件に当てはまる留学生のみが受け取れます。その他の条件とは例えば、バイオテクノロジー専攻で卒業後は特定の会社で2年以上働くことなどです。

良い成績の基準に関してですが、例えば最近テキサス州で留学生に全額返済不要の奨学金を出し、実質無料で通える大学があるようですが、その条件はGPA4.0だそうです。筆者はTOEFL iBT 115、TOEIC換算ですと990以上の英語力を持っていますが、大学でのGPAは3.7です。ですので、大学入学前から圧倒的な英語力+頭脳がないとGPA4.0というのは厳しいです。ですが高い英語力、学力、リーダーシップを持ち、努力を惜しまない留学生でしたら、奨学金にチャレンジしてみるのも手だと思います。また、音楽やスポーツで大会に優勝できるような実力を持っている場合も、奨学金が支払われる場合もあります。そのような大きな強みを持っている場合は、奨学金で学費をカバーすることができます。

2. 生活費

2.	生活費

学費の次に大きな出費になるのが生活費です。寮に住むかアパートを借りるか、田舎か都会かなどによって生活費は大きく変わっていきますが、今回は例として、留学先として人気の都市であるニューヨークで、4人部屋のシェアアパートに住む場合を見ていきましょう。シェアアパートでは家賃や光熱費、ネット代などが全て割り勘になります。

まず家賃ですが、ニューヨークのシェアアパートは最低でも月700ドル、年間8,400ドル(約92万円)かかります。

光熱費や水道代を合わせて月30ドル、年間360ドル(約4万円)
インターネット代が月30ドル、年間360ドル(約4万円)
携帯代が月70ドル、年間840ドル(約9万円)
食費が月300ドル、年3,600ドル(約40万円)
交通費(電車代)が月120ドル、年間1440ドル(約16万円)

その他にパーティー代や、美容院代、消耗品などに月50ドルほど使うとすると、年間600ドル(約7万円)


大学の寮に住む場合は、アパートよりも少し割高になる傾向があります。なお、家賃や光熱費は州によって金額がピンキリで、例えば全く同じ生活スタイルでも、ペンシルバニア州の電気代は月に20ドル程度で、ニュージャージーでは月90ドル程度です。また、家賃もペンシルバニアの田舎はワンルームで月700ドルでしたが、マサチューセッツ州のボストンはワンルーム月1300ドルです。


<費用を抑えた場合の早見表 (NYの場合) >

家賃 92万円〜
光熱費 4万円〜
インターネット 4万円〜
携帯代 9万円〜
食費 40万円〜
交通費 16万円〜
雑費 7万円〜

計:172万円〜

―費用を抑えるコツ

―費用を抑えるコツ

・アパートをシェアする。

筆者は初め、マサチューセッツ州のボストンでアパートをシェアし、3年目にペンシルバニアの大学に編入後は一人暮らしをしていました。ボストンは地価が高いので、5人のシェアアパートでも1部屋580ドルもしました。しかし、ボストンでワンルームを借りて一人暮らしをしようとすると月に最低でも1300はかかってしまうので、シェアの方が圧倒的に安価でした。一方で3年目にペンシルバニアに引っ越した時には、田舎の地域だったのでワンルームでも月に700ドルで借りられました。

長期間他人と一緒に同じアパートで生活をすると、様々なトラブルが起こり、ストレスが非常に大きいです。例えば、シャワーが誰かに使われていて待たなければ行けなかったり、冷蔵庫内の私物が勝手になくなっていたり、夜中に大音量でテレビを見る人がいたり、料理した後にキッチンを片付けない人がいたり、などです。ですので、筆者は地価の比較的安い地域に引っ越した際は一人暮らしを始めました。ただ、共同生活のストレスはありますが、生活費を節約するという意味では、シェアアパートはとても有効です。

・自炊をする。

筆者は、渡米前は実家暮らしで料理ができなかったので、初めの1年間は外食か学校のカフェテリアで食べることが多く、食費が月300ドルほどかかっていました。その後徐々に料理を練習し始め、2年目以降は節約のために朝夕はもちろんお昼ご飯もほぼ毎日自分でお弁当を作って持っていっていました。たまに友達と外食したり飲みに行ったりした時は、1食で30ドルほど一気に飛んでしまいましたが、そのほかで自炊をしていたのでトータルで月に120ドル程度にまで抑えられていました。なお、大学の寮に住んでいる場合はキッチンがついていないことがほとんどなので、自炊はできません。ですので、自炊で節約を目指す場合はアパートに住みましょう。

・携帯を友達と一緒に契約して、友達割を使う。

大学4年の時に付き合っていた当時の彼氏と、友達割を使って携帯を一緒に契約したところ、元々は一人月に65ドルでしたが、2人で100ドルになりました。毎月の支払い時は私が彼氏に現金で50ドルを渡す手間がありましたが、二人合わせて年間360ドルの節約になりました。3人や4人で友達割に入ればもっと安くなります。ちなみに筆者の契約していた携帯会社はT-Mobileです。

3. 健康保険

3.	健康保険

アメリカには日本のような国民健康保険がないので、留学生は全員個人での健康加入が義務付けられています。ほとんどの学生は大学が提供している健康保険を購入しますが、年間2000ドル〜3000ドル(22万〜33万円)ほどかかります。一般の保険会社のものだと1000ドル(11万円)くらいからありますが、大学側が指定する保険内容の条件を満たしていないといけないので、探すのに手間がかかります。

<費用を抑えた場合の早見表>

健康保険 11万円〜

―費用を抑えるコツ

・大学が提供する保険でなく、一般の保険会社のプランを購入する。

筆者は細かい条件が揃っている保険を探すのが手間に思えたので、大学が提供している保険を年間3000ドルで購入しましたが、筆者の韓国人の友達は韓国の保険会社の中で、大学が提示する条件を全てクリアする保険が見つかったらしく、年間900ドルしか払っていないようでした。医療系の英単語に詳しい人、もしくは全て訳す気合がある人は、外部の健康保険を探すのも手だと思いました。

4. 旅費

4.	旅費

4年間の大学留学になると、年に1度ほど長期休暇に日本に一時帰国する人がほとんどです。航空会社や時期によって様々ですが、夏休み中のニューヨークから東京までの航空券は最低でも往復10万円はします。

それに加えて、せっかくアメリカにいるのだからと言って、長期休暇中に友達とアメリカ国内旅行に行く留学生も多いです。行き先としてはフロリダ、ニューヨーク、ロサンゼルス、グランドキャニオン、ナイアガラの滝などが人気です。

4年間、一時帰国や旅行を一切しない場合は、この費用は全て抑えられます。

<費用を抑えた場合の早見表>

一時帰国:0円〜
旅行:0円〜

計:0円〜

―費用を抑えるコツ

―費用を抑えるコツ

・JALやANAではなく、海外の安い航空会社のチケットを購入する。

筆者は留学中1年に1度か2度は日本に一時帰国したり、旅行をしたりしていました。1年目は、日本の会社なら何かトラブルがあっても日本語で対応してくれて安心だと思いJALを利用しました。しかしJALは他の国に比べて値段がものすごく高いので、2年目はAmerican AirlineやUnitedなど、アメリカの航空会社を利用していました。JALでは往復18万円でしたが、Unitedでは往復10万円程度でした。

・直行便ではなく、乗り換え便を使う。

航空券をさらに安くする技として、筆者は3年目からは必ず乗り換え便を使うようになりました。乗り換え便とは例えば中国のAir Chinaを利用して、ニューヨークからまず上海に行き、その後上海から東京に行く、と行ったものです。Air Chinaの他にもカナダのAir Canadaや香港のCathay Pacificなども利用しました。最安値はExpediaやKayakという航空券比較サイトを利用すれば簡単に調べられます。ただ、この方法の欠点は、安いものになればなるほど、乗り換え時間が長くなってくるということです。例えば筆者がニューヨークと東京間を往復7万円のCathay Pacificを利用した時は、香港に午前4時について、乗り換えの便は午後2時でしたので、香港の空港で10時間も暇つぶしをしなければいけませんでした。ただ直行便よりもずっと安いので、若くて体力のあるうちは、乗り換え便を利用して節約するのも手だと思います。

・ホテルではなくAirbnbなどの民泊を利用する。

筆者が友達とロサンゼルスに国内旅行に行った時、ホテルではなくAirbnbという民泊アプリを使いました。Airbnbとは、一般人が自分の家やアパートの空き部屋を旅行客に安値で貸し出すサービスです。ホテルではないのでルームサービスや毎日のシーツの取り換えなどはありませんが、ベッドとシャワーがあれば十分だという人にはオススメです。筆者が泊まった部屋は一泊60ドルくらいでしたが、同じ場所のホテルでは最低一泊130ドルくらいする場所でした。

・一時帰国や旅行をしない。

とにかくお金がないという人は、一時帰国や旅行などの贅沢を一切しないというのが一番の節約方法だと思います。夏休み中も夏季授業などを取って単位を稼ぎ、卒業を早めるというのも手です。

5. 渡米前の費用

5.	渡米前の費用

アメリカでの大学留学は、渡米前にも以下のような様々な費用がかかります。

大学の受験料:50ドル(5500円)〜
TOEFL iBT:120ドル(1.3万円)〜
残高証明書発行費用:850円
ビザ用写真費用:800円
F-1ビザ申請料:160ドル(1.8万円)
パスポート申請料:1.1万円〜
入学前に義務付けられている予防接種や健康診断:0円〜

計:約5万円〜

―費用を抑えるコツ

―費用を抑えるコツ

・TOEFL iBTの受験回数を出来る限り減らす。

TOEFL iBTはアメリカの大学を受験する際に必ず提出しなければいけない英語の試験ですが、受験料が1回1万円以上します。TOEFLは英検などと違い、1年に100回以上開催されており、何度受験しても良いテストです。ですので、必要なスコアに届くまで何度も受験する必要があり、筆者の場合は6回受験したので、10万円弱かかりました。練習問題などを沢山解いてあらかじめ問題傾向を把握し、英語力も上げておくことで、数回の受験で目標スコアに届くこともあります。

・入学前の予防接種と健康診断をアメリカで行い、保険でカバーする。

留学生は大抵授業開始の一週間ほど前にオリエンテーションがありますので、最低でも授業開始の二週間前には渡米しているはずです。予防接種書類の提出期限は授業の初日から一週間以内であることが多いので、それまでの間に、大学のクリニックで予防接種を受けることができます。留学生は健康保険に入っているはずなので、大学内のクリニックで予防接種を行うと、保険でカバーされ、費用が無料になります。一方、筆者は当時それを知らなかったので、渡米前に日本の病院で予防接種を受けましたが、留学用の予防接種は高いのでトータルで4、5万かかってしまいました。

まとめ

まとめ

以上の最低費用をまとめると以下の通りになります。

学費:111万円〜 (3年次以降311万円〜)
生活費:172万円〜
健康保険:11万円〜
旅費:0円〜
渡米前費用:5万円〜

4年間で合計:1581万円〜


アメリカでの大学留学は4年間で1600万円近くの費用がかかりますが、また、1年生の頃から4年制大学に通ったり、学費の高い有名大学に通ったり、留学中に一時帰国や旅行をしたりすると、費用は更に増えてしまいます。

ですが、在学中はキャンパス内で週に20時間以内のアルバイトが認められているので、在学中のコストを少しでも抑えるために、バイトをして生活費の足しにしている学生もいます。

アメリカでの大学留学は莫大なお金掛かりますが、その分得られるものも非常に大きいです。本記事に書かれている「費用を抑えるコツ」を参考にしながら、是非大学留学を実現するための計画を立ててみてください。

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