• 2017/08/24
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ここはこだわって☆イギリス英語

イギリス歴○十年の筆者が、ちょっとマニアック、でも知ってると得意げになれるかもしれない「イギリス英語」のポイントをまとめます。ここは忘れないで欲しいな、という独断・偏見ありのパーソナルなものですが、こだわるかこだわらないかは、お任せ致します。

ピックアップ単語

ピックアップ単語

同じ言葉(単語)でも意味が違ったり、同じ「モノ」を指す単語が国によって違うのもちょっとした落とし穴になりがちです。
思わぬ誤解を招いてしまったり、現地の人にちょっとからかわれたり…?そういったことを避けるべく、イギリスの英語を使う者の目線で、これは使い間違えると聞く側は違和感を覚えるかな、という「ピックアップ単語」を紹介していきます。

Football
イギリスで「フットボール」と言えば、日本語で「サッカー」と呼ぶ競技のことです。筆者の体験から言うと、「Soccer」という言葉はほぼ聞きません。通じる分には問題ないと思いますが、聞くとなんとなくモヤモヤしちゃいます。
※アメフトのことは「American football」と言います。

Holiday / vacation
こちらも、「通じるけど、意図的には使わないかも」という感じの言葉です。イギリスでは「ホリデー」の方が一般的。

Pavement
「ペーヴメント」、道路脇の歩道のこと。そう言えば、と思い出したポイントですが、これをアメリカンでは「sidewalk(サイドウォーク)」と呼ぶんですね。これはイギリスでは通じるかな?とちょっと気になるところ。

Downtown
アメリカンな表現です。街の一番活気あって賑やか場所、という意味合いで使われるわけですが、北米以外の英語圏ではあまり使われないのでは、と思います。賑やかな中心部、と言いたいなら単に「シティセンター」でOKです。

スペリング

スペリング

スペリングは細かいポイントがいっぱいあって、全部上げていくときりがないです。未だ「どっちがどっちだっけ?」とコンピューターのスペルチェックに頼ることが多いのですが、大体の法則としては「簡単そうなスペリングがアメリカ式」なのかな、と思います。
なので、例えばprogram/programmeなら前者が(米)、後者が(英)です。

書いている文章全部のスペリングがどちらに統一されていれば、大きな「問題」にはならないとは思うのですが、それでもちょっとしたイギリス式スペリングのこだわりを上げるなら:

-er -re
Centre/center、theatre/theaterなどの単語の語尾ですが、ブリティッシュでいきたいならここは間違えず「re」を使うように!
-o -ou
ここも、わりと目立ちやすいスペリングの違い。Flavour/flavor、honour/honorなどの単語の場合、「u」を忘れずに!こだわりの強いイギリス人なら注意するかも?!

アクセントの付け方

アクセントの付け方

アクセント、と言ってもこれは地域や階級などによって生まれるちょっとした発音の違いのことではなく、単語のどの音節を強調して言うか、というポイントです。英語の言語学用語では「Stress(ストレス)」と言います。

このアクセントをどの音節につけるか、というのも変わってくるのですが、聞く者、特にその言葉を母語として本能的に使う者は意外とそういうところに敏感なのかもしれない、と最近自分で思うようになりました。ぴくっとする、と言いますか、「あ、それ違うんだ」ということに耳が反応するんですね。

例えば:
・Kilometre
 アメリカ式だとアクセントは2つ目の「lo」の音節にきますが、イギリス式(少なくとも自分の言い方)は最初の「ki」の音に置かれます。
・Magazine
 イギリス式だとアクセントjは「zi」の音、アメリカ式だと日本語の「マガジン」と似たような感じで「ma」の音にアクセントがつきます。

こういったものの法則はさすがに言語学者でないと詳しくは説明できないですが、英語に慣れてきた、あるいは耳が良い方は日頃から注目してみると面白いですよ。そして、意識して話し言葉を磨いていくと、細かいところまでイギリス人の英語になってくるかも?

その他の言葉の習慣

その他の言葉の習慣

最後に、英語という言語そのものの特徴とはちょっと違う、日々の生活の中での習慣を「英語を使う」という視点でピックアップしていきたいと思います。

日付の書き方
イギリスで一般的なのはDD/MM/YY、つまり日・月・年の順に数字を並べる表記です。
例:2017年9月3日なら03/09/17
アメリカではMM/DD/YY、つまり月・日・年が一般的、そして日本だと場合によっては年・月・日の順に書かれていることもありますね。
些細なことに見えて、これで解釈を間違えると大きな誤解にも繋がりかねません。日付を読む時は注意して、相手に意図した日程がちゃんと伝わるかどうかが心配なら、月をアルファベット表記にするなど、確実にわかる書き方をすると良いでしょう。

「1階」の表現方法
地上と同じレベルにあるビルの階の名称ですが、日本の「1階」はアメリカ式。イギリスを含め多くのヨーロッパの言語ではこのフロアは「0階」扱いとなり、上に行って初めて1階・2階と数字が増える仕組みです。
地上階はイギリス英語では「ground floor(グラウンドフロア)」です。覚えておきましょう!

英単位系
皆様は、重さ「ポンド」「オンス」「ストーン」という、長さ「マイル」「フィート」「ヤード」「インチ」や、かさ「パイント」という単位をご存知でしょうか。

こちらは、「Metric system(メトリックシステム)」、メートル法の単位とは別の、「Imperial system(インペリアルシステム)」と呼ばれるイギリス式の単位方で、「メートル」「リットル」「グラム」と共存して生活の中で使われています。
しかし、使い慣れていないと、「どれくらい?」と戸惑うこともきっとあります。いざという時に冷静に解析できるよう、覚えておいて損はありません。以下、よく使われるものと大体のメートル法換算値をまとめます。

長さの単位
1インチ(inch略in)=約2.5センチ
1フィート(foot / feet略ft)=約30センチ ※一般的に販売されている定規の長さが大体これくらいです
1マイル(mile略ml)=約1.6キロメートル ※マラソンの距離は26マイルちょっとです

重さの単位
1オンス(ounce略ox)=約28グラム
1ポンド(pound略lb)=約454グラム
1ストーン(stone略st)=約6.4キログラム

かさの単位
1パイント(pint略pt)=約570ミリリットル

ちょっと覚えにくい数字が並びましたが、感覚まで知っておくとちょっと役に立ちます。
料理やDIYなどで物を測る時は、必ずメトリックかインペリアルどちらかのシステムを一貫して使うように!

UK / Great Britain / Englandの使い分け
同じ国の別名に見えて、実はちょっと違います。実はイギリス現地の人も使い分けのルールをはっきりしていないのでは…?と思うこともある、外国人にはなお混乱の種となりそうなところですが、概要を以下まとめると:
・UK(United Kingdom)=England, Wales, Scotland, Northern Ireland、他諸島などを全て含む
・Great Britain=England, Scotland, Walesのみをまとめる指す場合もあれば、「UK」と同じように使われることもある
・England=Englandのみで、Scotland他を含めない
なので、例えばテニス選手のアンディー・マレー(出身はスコットランド)は「Great Britain」の代表にはなっても、「England」の代表にはならない、ということになります。
オリンピック・パラリンピックのイギリス選手団はちなみに、Great Britainの頭文字を取って「チームGB」と呼びます。

最後に

え、そこ?と思うような、宣言通りマニアックなポイントが出てきました!
なので、内容はどちらかと言うと、英語に慣れていて今はおもしろ知識も蓄えたい、という方向けかもしれないですね。
ですが、ちょっとでも英語という言葉への興味や関心が大きくなってくださったのであれば、とても嬉しいです。引き続き、マイペースにマニアックなものを掲載していこうと思います!

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このコラムの著者

きえちゃん

日本人でも英国人でもなく、ロンドン人です。
ロンドンで一番好きな場所はサウスバンク。
使える言語の数はきっと永久に「2.5」。 この著者の投稿一覧 >>

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