• 2017/11/14
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  • 留学準備

語学学校の日本人比率について知っておきたいこと。

留学を検討している方にとって、自分の通う学校の日本人比率は気になるところです。そこで今回は語学学校における日本人比率について述べたいと思います。

いざクラスに入ってみたら日本人だらけ??

いざクラスに入ってみたら日本人だらけ??

実際に留学生の中には、現地の学校で自分のクラスに入ってみたら、ほとんどが日本人学生だった、ということがあるかもしれません。そんなときには、せっかく海外へ語学を学びに来たのに、このように日本人留学生ばかりであるならば、わざわざ外国で勉強している意味はないと思ってしまうものです。 留学するなら、なるべく日本人の少ない学校を選びたいと考えるのは当然でしょう。

そのため、特に留学前の人は、留学エージェントのカウンセラーに希望の学校の日本人比率を確認したり、自力で日本人比率の低い学校を探したり、日本人の少ない学校選びに奔走します。しかしながら、現実問題として、今やどこの国や都市へ行っても、日本人留学生は、ある程度の人数は集まると覚悟するほうが無難です。

というのは、それだけ海外で勉強する日本人が増えていることと、あなたを含め、多くの日本人留学生はできるだけ日本人の少ない学校を求めるわけですから、これまで過去に日本人留学生が少ない学校であったとしても、かえってそういった学校に日本人が集まってしまうという皮肉な結果になったりします。そのような状況もあるため、前年度は日本人比率が少なくとも、翌年は増えてしまう学校もあるわけです。

留学パンフレットに記載している日本人比率のからくりとは?

留学パンフレットに記載している日本人比率のからくりとは?

また、留学パンフレットに記載されている日本人比率よりも、実際に日本人生徒が多いこともしばしばあります。その場合、当然そのことでクレームを持ち込む留学生もいるのです。しかし、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。パンフレットは嘘を書いているのでしょうか?

いえいえ。決して嘘を書いているわけではないのです。実は、パンフレットで記載されているデータは、あくまでも過去のデータであるということ。そして自分が学ぶ語学力のレベルや、日本人留学生が集まりやすい春、夏などの入校時期によっても比率が異なる事実があります。またパンフレット等で謳っているその国籍比率は、全校生徒に対する国籍の割合なのであって、クラス単位の国籍別比率を保証するものではないのです。 たとえば、パンフレットに日本人比率が20%の学校であっても、自分の受講しているレベルによっては、20%よりも多いこともあれば、日本人が一人もいないケースもあるのです。それは是非、知っておいてください。

日本人が多いクラスに入ってしまったときの心構えとは?

日本人が多いクラスに入ってしまったときの心構えとは?

では、もし日本人比率が多い学校を選んでしまった場合は、諦めるしかないのでしょうか。そのとおりです。諦めてください。但し、語学習得を諦めろ、ということではありません。あくまでも日本人が多いクラスになってしまったことに対して諦めるわけです。

諦めるとは、「物事を明らかにする」という意味もありますように、まずその現実をしっかり受け止めて、そこから前に進むことです。いつまでもそれに引きずられていては、時間もお金も無駄になってしまいます。せっかく海外にいるのに、とても勿体無いことです。ですから、くれぐれも日本人比率の状況により、ふて腐れてしまうことのないように前向きに取り組んで欲しいと思います。

たとえ日本人が多いクラスであっても、上達する人は必ずいます。そのような人たちに共通する姿勢は、語学学校で学んだことを、学校以外の実践の場で使うことの大切さをよく知っているのです。語学学校だけが勉強の場だとは考えていないのです。そのように考えられる人は、どこにいても、語学習得の場に変えることができるのです。

語学の習得は、結局は本人の語学習得に取り組む姿勢如何で上達の度合いが左右します。ましてや海外へ行けば、間違いなく24時間がその国の言語の勉強の場であるのですから、語学学校以外でも英語磨く機会は日本にいる時よりも比較にならないほど多いはずです。自分の語学習得に取り組む能動的な姿勢が、最大限の成果を上げてくれるでしょう。

ある日本人留学生の話。

ある日本人留学生の話。

ロンドン市内のとある語学学校で英語を学んでいた日本人留学生の例をご紹介します。その留学生は、授業の終了後に、学校の前の電話ボックスに入り、自分の英語が本当に相手に伝わるのか、相手が言っている内容が聞き取れるのかを実践場で何度もシュミレーションをしていました。具体的には、周辺の公共施設の電話番号のリストを自分で作成し、「~時から~時まで空いているのですか?」と片っ端から電話をかけまくっていたのです。繰り返しますが、授業の終了後です。

本人曰く、ゼスチャーも混ぜられる対面で話すよりも、音声だけで理解しなければならない電話で話すほうが英語のハードルが高いということを意識しての実践トレーニング、だそうです。

まとめ

語学がなかなか上達しない人は、その原因を自分のいる環境のせいにしがちですが、上達する人たちは、その環境を自分がどう生かせるかという視点から 物事を考え、自分なりに工夫しながら勉強しています。

このように発想できる人には、間違いなく自分を取り巻く環境のすべてが自らの語学習得の味方として力になってくれるでしょう。

「環境」が自分を変えるではなく、自分が成長するために「環境」をどう生かすか、という視点で頑張っていきましょう!

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このコラムの著者

あうとりがー

有限会社あうとりがー 代表取締役
●国家資格 2級 キャリア・コンサルティング技能士
●国家資格 キャリアコンサルタント
●総合旅行業務取扱管理者

大学卒業後、ファイナンス会社入社。その後渡米し、帰国後、スイスに本部を持つ、世界最大級の国際教育機関の日本支社に11年間勤務。2003年に独立し、留学コンサルティング会社、有限会社あうとりがーを設立。その後、留学生の出口である帰国後の就職・キャリア教育の重要性に着目し、2010年、留学生向け就職支援・研修会社にて留学生のキャリア支援にも携わる。その経験を生かし、現在、自社において、留学およびキャリアの両面から留学生を支援している。国内初の留学・キャリアコンサルタントとして活動中。
 
これまで 留学生支援を開始以来、25年間で、のべ10,000 名を超える留学生に接し、留学希望者や留学生帰国者対象に留学・キャリア講演をはじめ、キャリアコンサルティング・就職支援を行なう。
 現在、一般社団法人JAOS海外留学協議会【 Global ACE 】(厚生労働省委託事業)において全国のキャリアコンサルタント 31名をまとめるスーパーバイザー役を担当し、キャリアコンサルタントに対して、留学生に対峙する際の助言・指導を行っている。 この著者の投稿一覧 >>

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