• 2019/11/28
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TOEICの点数アップは留学で実現できるのか?【実際に受けてみた】

留学するのであれば何かしらの成果を上げたいと思うものですが、大学生で留学する場合、やはり念頭にあるのは就職活動かと思います。さて、就活に役立つ英語資格と言えばなんでしょうか? 答えは皆さんもご存知の「TOEIC」です。留学によってTOEICの点数を伸ばして、就活を有利に進められれば理想的ですよね!

そこで気になるのが、実際のところ留学によってTOEICの点数が上がるのか? そして、就活の際に求められるTOEICの点数とはどれくらいなのか?

こちらの記事では、オーストラリアで一般英語コースに半年間留学した後にTOEICを受験した筆者が、留学によって得られたTOEICの成果やその勉強方法、TOEICスコアが就職にどう役立つかについてご紹介します。

留学でTOEICの点数は格段に上がる!

留学でTOEICの点数は格段に上がる!

結論から申しましょう。留学でTOEICのスコアはアップします。参考までに、筆者の実体験をご紹介します。筆者は半年間の留学でスコアは600点台後半から880点に上がりました。英語力で言いますと、中級から上級にレベルアップしたことになります。また、実際に留学をした人達のTOEICスコアの伸びを調べてみると、100点から200点ほど伸びたという人が多かったです。

留学で感じた英語力アップの効果

留学で感じた英語力アップの効果

筆者の場合、留学中は学校の授業に加えて毎日英語学習者向けの本を読んだり、授業の復習としてテキストに出てきた知らない単語を覚えたりしていましたが、特にTOEICを意識しての勉強はしていませんでした。それでも、帰国後にTOEICを受けたとき、リスニングのパートは簡単に感じられました。試験の音声がゆっくり・はっきりと感じられるようになったのは、留学中にさまざまな国の留学生と交流することで、いろいろな発音の英語に触れられたからだと思います。また、普段から英語に晒されていたことによりさまざまな表現を覚えていたことも、以前より英語を聞き取れるようになった要因だと思います。

リーディングのパートは時間が足りず、すべての問題を解くことはできませんでしたが、以前に比べて英語の文章全体の内容を理解することへのハードルが下がったように感じました。また、文脈から単語の意味を推測する力の伸びも感じられました。英語の本を多く読んできたことと単語を英英辞典で調べていたことが、点数アップに大きく貢献したのではと思います。

また、TOEICに出題されるリスニングとリーディングだけでなく、TOEICの試験内容とは関係のないスピーキングとライティングを含んだ英語の4技能をバランスよく学習していたことが、点数アップにつながったと思います。スピーキングできるものは、リスニングでき、ライティングできるものは、リーディングできます。スピーキングとライティングの勉強も、他2技能の底上げに貢献していたのです。4技能をしっかり勉強できることが、留学することの大きなメリットと言ええるでしょう。

TOEICの点数をアップさせる勉強法とは?

TOEICの点数をアップさせる勉強法とは?

留学を通してTOEICの点数を上げるために大事なポイントは以下の2点だと思います。

①留学中はスピーキング、ライティング、リーディング、リスニングをもれなく頑張る
②受験直前に模試を行ってテスト対策をする


英語の4技能をしっかり勉強すべき理由は、先にご紹介した通りです。それに加えて大切なのが、模試を行ってテスト対策をすることです。テストにはパターンがあり、解答のテクニックもあります。

例えばリスニングに関しては、次の質問が流れる前に選択肢を読んでおく、聞き逃したものは適当にマークしてすっぱり諦めるなどがあります。リーディングに関しては、一つの文章に対して問題数の多いものから解く、逆に簡単な文章から読んで弾みをつけたい人は短い文章から解いていくなどがあります。

TOEICはパートごとにポイントと時間配分さえ押さえておけば、英語力がそれほどなくてもある程度の点数がとれます。英語力が底上げされている留学後にテクニックを身につけることで、TOEICの点数を効率的にアップさせられるのです。TOEICの問題集は数多く販売されていますので、テクニックを教えてくれる一冊と、模試ができる公式問題集一冊で勉強しておくとよいでしょう。テクニックはネットでも調べられるので、最低限必須な教材は公式問題集です。直前に何度か模試を行い、テスト形式や自分にあったテクニックの確認、2時間という長丁場に集中を切らさないための練習などを行うのがおすすめです。特に、留学からしばらく時間が空いてしまう場合は、英文や英語の音から離れすぎないように注意しましょう。

就活で必要なTOEICの点数の目安は?

就活で必要なTOEICの点数の目安は?

さて、ここまで留学とTOEICのスコアアップについてご紹介してきましたが、実際にどの程度のスコアがあれば就活に役立つのか。ここからは、企業が求める英語力についてご紹介します。

【TOEICの点数と英語力】

まず、TOEICの点数に応じてどれくらいの英語力があるとみなされるのかをご紹介します。日本でTOEICを運営している一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が公開している、TOEICの点数と英語レベルの関係は以下のようになります。

[850点より上]
英語のノン・ネイティブスピーカーとして、十分なコミュニケーションがとれるレベル

[850点以下、700点より上]
どのような状況でも適切なコミュニケーションがとれるレベル

[700点以下、450点より上]
通常の会話で要点が理解でき、限定された範囲であれば業務内容に関わるコミュニケーションがとれるレベル

[450点以下]
通常の会話で最低限のコミュニケーションがとれるレベル

【企業はTOEICの点数をどのように見ているのか?】

IIBCが行った「上場企業における英語活用実態調査(※)」によりますと、企業の英語やTOEICに対する意識は以下のようになっています。

・75%の企業が何かしらの業務で英語を使用している
・70%の企業が社員を採用する際にTOEICのスコアを参考にしている
・新入社員に期待するTOEICのスコアは平均550点以上である
・グローバル化に対応するために企業が求めるTOEICのスコアは平均600点以上である
・68.6%の企業が、国際部門に関してTOEIC700点以上を期待している

TOEICで高得点を持っていることが就職に直結することはあまりありませんが、多くの企業がTOEICを英語力の指標として採用していることも事実です。そのため、TOEICで高得点を持っていることは決して無意味ではないことが分かります。では、具体的にどのような企業がどの程度のTOEICの点数を期待しているのでしょうか。

【企業が期待するTOEICスコアの目安は?】

一般的に、企業が新入社員を採用する際に参考とするTOEICの点数は625点からと言われています。しかしながら、募集要項などにTOEICの点数を記載している企業はそれほどなく、敢えて公表している場合は一般的な期待値よりも高いことが多いです。
以下は、新卒採用の募集要項にTOEICの点数を公表している20社の業種とスコアを表したものです。

企業カテゴリ 点数
運輸 730点
運輸 750点
運輸 660点
運輸 550点
卸売 700点
金融 650点
国際協力 860点
コンサルティング 730点
サービス 600点
人材派遣 700点
製薬 730点
製薬 730点
ファイナンス 900点
不動産 750点
メーカー 660点
メーカー 800点
メーカー 600点
流通 800点
旅行 750点
臨床開発 600点

多少のばらつきはありますが、ほとんどが一般的に求められる点数よりも上を提示していることが分かります。つまり、敢えてTOEICを武器とするのであればそれ相応の点数が必要ということです。
また、先の「上場企業における英語活用実態調査」では、職種や業務内容によって期待されているTOEICのスコアは以下のようになっています。

・国際部門:750点
・営業部門:650点
・技術部門:620点
・海外赴任:695点
・海外出張:675点

このように、将来英語を生かした職種や仕事を行いたい場合、TOEIC600点代後半はマストのスコアと言えるでしょう。難しく感じるかもしれませんが、留学した後にTOEICを受けるのであれば決して手の届かない点数ではありません。

まとめ

以上、留学でTOEICの点数を上げる方法や企業の求めるTOEICスコアをご紹介しました。
英語の4技能をまんべんなく学習でき、英語力の底上げができる留学は、TOEICの点数アップに最適です。テスト対策も合わせて行えばより効率的にテストの点数を上げられるでしょう。留学前の英語力と留学中にどれくらい勉強したかによりますが、半年間の留学でプラス200点を目指すことも夢ではありません。目標をもった留学は、モチベーションが高い状態で勉強ができます。やる気に満ちた状態で勉強して、それが就活に有利に働いたら、これほど素晴らしいことはないですよね! これから留学へ行く大学生の方は、TOEICの点数アップを目標のひとつにしてみてはいかがでしょうか。

※上場企業における英語活用実態調査(2013年)
http://www.iibc-global.org/library/default/toeic/official_data/lr/katsuyo_2013/pdf/katsuyo_2013.pdf

【おすすめサイト】
オーストラリアへの語学留学はシドニー留学センター

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このコラムの著者

Ayaka

海外で生活できる英語力をつけるため、オーストラリア・シドニーで1年半留学。現在はスウェーデンに在住。
週に10本程度みるほど、大の海外ドラマファン。また、滞在先やレストランで見つけたエスニック料理を作ってみるのが趣味。
海外生活・語学学習に関するブログをやっています。
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